こんにちは。お人よしコミュ障ブロガーのミヤモンです。
今回は、僕が大学時代に経験した編入学のことについて書いていきます。
- 大学編入について興味あるけどどうしたらいいのか分からない
- 大学編入後の勉強や就活は?
- 実際の編入学の経験談を知りたい
このようなことに興味ある方は是非読み進めてください。
僕が編入学を決意した理由
僕は高校卒業後、実家(茨城)から通える都内の私立大学に進学しましたが、3年次からは東北の国立大学に編入学しました。
まずは、僕が編入学を決意した理由について書いていきます。
1.学びたい分野が変わったため
僕が編入学を考え始めた一番のきっかけが、他に学びたいことができたためでした。
高校卒業後通い始めた大学では、文学部で主に歴史を学ぶ学科に所属していましたが、高校時代特に「歴史を専門的に学びたい」と思っていたわけではありませんでした。
なんとなく大学までは出ときたいなと考えてはいましたが、「これを学びたい・これに興味があると」いうものが無く、
高校では歴史の授業が多少好きだったくらいの気持ちで選んでしまったのです。
そのため入学してすぐの頃には、歴史の専門授業に興味が無くなっていました。
ただ単位をとるために授業を受けるようになり、これがあと四年間続くのか、大学に行く意味あるのかなんてことも考えたこともありました。
そのような中で僕が唯一面白いと思って受けていた授業がありました。
一年の後期に受けた教養科目で、若者のキャリアデザインについて考える授業です。
若者のキャリアが多様化しており、正社員になりたくてもなれない人が多くいる中で、自分の将来を見据えたキャリアを構築していく必要があるみたいな内容の授業だったと思います。
当時の僕にとっては、将来の働き方について考えるというのは新鮮な経験でしたし、現状の労働環境の課題などについて知ることはとても面白くて、この授業のある日だけは大学に行くのが楽しみだったのを覚えています。
高校時代まで得意科目はありましたが、勉強すること自体は嫌いだった僕が、「これを深く学んでみたい」と思えたのはこの分野が初めてでした。
どうせ大学まで行って学ぶなら、このように自分が意欲的に学べることを学びたいと思いました。
2.学歴コンプレックス
二つ目の理由は、通っていた大学にコンプレックスを持っていたためです。
僕は高校時代ほとんど勉強をしていませんでした。
大学に行く目的も学びたいこともなく、将来のためにいい大学に行きたいという思いもない中途半端な気持ちで受験勉強をしていたからです。
当然勉強に身が入らず、当時の学力で入れそうな大学を適当に受験してしまいました。
入学した当初は大卒の資格が取れればいいかくらいに思っていました。
しかし就職などのことを考えた時、自分のようなコミュ障かつ知名度の低い大学を出た人間は採用してもらえないのではないかという不安を持ち始めました。
入学してから安易に進路選択をしたことを後悔したんですよね。
そのような不安を持ちながら大学に通う中で、興味のある分野が変わったこともあり、どうせなら今より偏差値の高い大学に編入してみようと考えたのです。
3.大学生活中何か一つでも挑戦してみたかった
上に書いたように、高校卒業後に進学した大学は無目的になんとなく選んでしまいました。
そのため大学生活も自堕落なものでした。
授業を受けて家に帰る、お小遣い欲しさにバイトするだけの日々の繰り返し。
留学したり、インターンしたりなどは全く考えずただ有り余る時間を浪費する大学生活を送っていました。
このまま社会人になっていいのかと思いました。
何かに挑戦した経験もなく、アピールできるような特技もない。
このまま社会人になったらいづれ、学生時代を悔やむ大人になってしまうと思い、何か一つでも挑戦して自立した人間になりたいと思いました。
その結果大学の三年次編入学を決意し、どうせなら一人暮らしをしてみようと、これまで行ったことすらない地域の大学を受験することにしました。
4.専門学校や他大学を最受験するより現実的だった
今の大学に通い続けることに迷いがあり他に学びたいことができた場合、編入学以外にも、大学を中退して専門学校に通う、他の大学を最受験して一年からやり直すという手段もあると思います。
むしろ僕は当初、編入学という仕組みを知らなかったため、他大学を受け直すことなどを考えていました。
様々な選択肢がある中で、僕が編入学を選択した理由は、それが最も現実的だったからです。
まず、これまで通っていた大学での学費や時間が無駄になりません。
三年次編入学ならば、これまでの二年間の大学の単位を引き継げるため、最短二年で卒業できます。
周りに比べて卒業が遅れることもありませんし、学費も無駄になりません。
もし他大学を最受験しようとすると、また一から受験勉強をする必要があります。
さらに一年時からやり直さなくてはいけないため、周りの学生に比べ社会に出るのが遅れますし、それまで通っていた大学の学費も全くの無駄になってしまいます。
両親に学費を払ってもらっていたため、そこまでの迷惑はかけられないと思いました。
また、大学編入は一般の大学受験と違い、英語、専門分野の小論文、面接のみで受けられるところが多く、受験のために勉強する範囲も限られています。
その点も編入学の魅力だと感じました。
編入するまでの流れについて
実際に僕が編入を決意してから、合格するまでの流れを書いていきます。
大学一年春休み 編入学を決意する
一年間大学に通う中で、興味のないことを学び続けることや、就職への不安もあり、今の大学に通い続けることに迷いを感じていました。
今の大学を中退して他大学を最受験したいけど、学費や時間が無駄になってしまうなとかいろいろ考えながら、ネットで「大学中退 就職」とか「大学再受験」など毎日のように検索していました。
大学編入についてたまたま知ったのもこのタイミングです。
三年次から他の大学に通えれば、自分が興味を持ち始めたことについても専門的に学べるかもしれないと思い情報を集めるようになりました。
家族とも相談し、学費の安い国立で自分の学びたいことが学べる大学への編入を決意しました。
大学二年の夏休み~12月頃 編入試験対策の予備校へ通う
大学二年の夏休み頃からは、編入学試験専門の予備校に通い始めました。
先ほど書いたように、編入学試験の多くは英語、小論文、面接のみで受けられます。
しかし独学で編入試験の勉強をするのはかなり厳しいです。
その理由は以下の二つです。
1.情報が少ない
編入学試験に関する情報はかなり少なく自力で編入試験の情報を仕入れ対策するのは非常に難しいです。
大学によって専門分野の小論文の出題形式などもかなり違いますし、過去問を手に入れるのも苦労します。
そのうえ、編入学試験を受ける際には志望理由書の提出などが必要になります。
それを元に受ける学部先の教授たちとの面接があるからです。
僕の場合はその志望理由書の書き方も全く分からず何度も予備校の先生に添削してもらいました。
なぜ編入したいのか、なぜその大学(学部)なのか、編入してどんなことを学びたいのか、卒業後の進路はなどを一貫性のある文章でまとめなくてはいけないため意外と難しいのです。
また、編入学試験を受けるのは僕のように、大学に在学中の学生だけではありません。
高専生や短大生も受けます。
そのような学生は、現在の学校で編入試験対策をしていたり編入学のための情報を多く持っているため勝ち目がありません。
そのような学生に勝つためには予備校に通い正しい情報を得て対策する必要があるのです。
2.専門分野の知識が無い
僕の場合、現在学んでいる分野と全く違う学部への編入を希望していたため、その分野の知識は皆無でした。
その分野の書籍などを読むことである程度の知識をつけることはできますが、そもそもどんな本を読めばいいか分からない、どんな風に勉強すればいいか分からない状態でとても編入学までに知識が間に合わないと感じました。
予備校には様々な大学の過去問があり問題の出題傾向がつかめる上に、その分野の編入試験に受かるための知識を効率よく身に着けられるため夏休みからでも間に合うと感じました。
予備校に通っていたのは3,4か月ほどでしたが、その間に800字くらいの小論文を150枚くらいは書いて専門分野の知識を定着させました。
また志望理由書や面接対策もしてくれるため、自信をもって編入試験に臨むことができます。
予備校に通っていた期間は、現在通っている大学の授業との両立だったためとても大変だったのを覚えています。
編入学後に単位を引き継ぐためにも、現在の大学の単位を落とすわけにはいきません。
夏休みの大半と、土日は一日中予備校。平日も週2、3日は大学の授業終わりに予備校に通い、家に帰りつくのが12時過ぎでした。
三年次編入学はかなりの覚悟が無いと、「なんで自分だけこんなに勉強してんだろう」って思ってしまい中途半端にあきらめてしまうことになります。(実際に同じ予備校の中にもいつの間にか辞めている人が何人かいました)
大学2年の秋ごろ 編入学試験
学部によってはその年の6月ごろに編入学試験を行うところもありますが、文系学部の場合、多くの大学は9月ごろから12月頃に編入試験を行っています。
僕は3つほど国立大学を受験しました。
基本的には試験はその大学内でやることが多いため、僕のように遠くの大学を受験する場合そこまで出向かなくてはいけませんでした。
大学二年の春休み 編入学の準備
無事合格し、それまでの大学の授業も終わった後で編入学の準備が必要になります。
大学での成績証明書を送ったり(単位の認定に必要なため)、入学手続き、引っ越し準備など多少バタバタしつつも、無事に合格できたことに安心し編入学後の大学生活を思い描いてワクワクしていました。
編入学後について
ここからは、実際に編入した後の大学生活について、僕の実体験をもとに書いていきます。
大学編入に興味ある方にとってはかなり気になるところではあると思うのでぜひ参考にしていただければと思います。
1.編入学先での人間関係
三年次から大学が変わると友達などができるかと不安に思う方が多いと思います。
一、二年生までと違い、三年次からは専門分野での授業が多くなるため、なかなか他学部などとの交友関係が広げられません。
その上、すでにその学部内での人間関係が出来上がっているためその中にうまく入るのも一苦労だと思います。
僕の編入先では、僕意外に10人ほど編入生がいたため、まずはその中の2人くらいと仲良くなりました。
しかし、学科が違ったため次第にあまり会わなくなりました。(ラインで情報交換するくらい)
在学中もっとも接する機会が多かったのは同じゼミに入っている学生でした。
多くの大学では三年次からゼミが始まると思います。
幸いなことに、僕が入ったゼミではコミュ障で編入生の僕に対してもかなり親切にしてくれる方が多く、平穏なゼミ生活を送ることができました。(合宿、卒論など)
しかし、僕のコミュ障ぶりのせいでゼミ以外の授業を一緒に受けたり、就活の際に情報交換をしたりなどの仲にまではなれませんでした。
編入生であっても全く友達を作る機会が無いということはありません。
同じ編入生も数人はいるでしょうし、僕のような極度のコミュ障でなければ、同じゼミの先輩・同級生とも打ち解けられると思います。
どの授業の単位がとりやすいとか、就活のこととか交友関係が多いとそれだけ情報も多く入ってきて、大学生活が送りやすくなります。
編入生だからと気にせず、まずは接する機会の多い人たちと少しでも関係を作ることをお勧めします。
2.勉強
編入生は、基本的に周りの学生に比べて多くの単位をとらなければならないことが多いです。
編入前の大学の単位を引き継ぐことはできますが、多くの場合編入先の大学の卒業要件の半分ほどの単位しか認められないからです。
僕の場合も、元の大学では80単位ほど取得していましたが、編入先で認められたのは60単位ほどでした。(卒業要件が124単位に対して)
つまり残りの二年間でもう半分ほどの単位を取らなければならないのです。
一年時からその大学に通っている学生は、三、四年くらいから就活や卒論で忙しくなることを見越して、初めの二年間で多めに単位を取得しているため、編入生よりは余裕があるでしょう。
それに加え、自分の場合は元の大学より偏差値の高い大学に編入したため、周りの学生に比べて試験勉強などもしっかりやらなければ追いつけない状況でした。
四年になると、卒業論文や就活なども始まり余計に忙しくなるため、かなり計画的に授業計画を立てないと最悪の場合単位が足りず留年なんてことも考えられるため、編入学後の勉強についてはかなりハードスケジュールになることを覚悟した方がいいでしょう。
それでも、全く遊んだりする時間が無いというわけではありません。
確かに授業数は多いですし、就活や卒論も大変ですがうまくスケジュールを立てながら生活すれば意外と時間の余裕は作れます。
僕自身生活費のためのアルバイトも週3,4日ほどしていましたし、せっかく知らない土地に来たのだからとたまに日帰り旅行などもしていました。就活に役立つかもしれないとすぐに取れそうな資格も2つ取得しました。(ITパスポートとFP3級)
また編入した理由でもあった自分の興味のある分野のことも学べたため、授業や卒論に対してのモチベーションも高く、編入前の大学よりも勉強自体は苦になりませんでした。
- 編入の目的が学歴コンプレックスだけでなく、学びたいことが明確にある方
- 計画性をもって行動できる方
- 多少ハードスケジュールでも粘り強く続けられる方
であれば、編入学後の勉強についても心配はいらないと思います。
3.就活
編入生の就活について、僕の就活期間のスケジュールと就活における編入生への評価という点から書いていきます。
僕の場合、本格的に面接や採用試験を受け始めたのは四年の4月頃からです。
就職は地元の近くでしたいと思っていたため、面接などのたびに夜行バスで東京まで来ていました。
四年の前期は火・水・木曜は一日授業が入っていたため、木曜の夜行バスで東京に向かい、金曜に面接などを2,3社受け、実家に帰り、月曜も面接などを受けそのまま夜行バスで帰り、大学で授業を受けるという生活を就活が終わるまでの3か月ほど続けていました。
今思えばめちゃくちゃハードなスケジュールですが、当時の僕はむしろその忙しさを少し楽しんでいました。
週末はゆっくり実家で過ごすこともできたため、気分もリフレッシュして何とか一週間を乗り切っていましたね。
僕の場合は、編入先と就職希望先がかなり離れていたためこのようなタイトなスケジュールでしたが、人によってはもっと余裕のある就活ができるはずです。
ただ、大学の授業と就活をうまく両立させなければならないため、面接などのスケジュール管理は常に意識しておきましょう。
せっかく内定をもらえても単位が取れず留年、卒論が完成しなかったり満足のいく出来にならないなんてことになっては本末転倒です。
次に、就活においての編入生への評価についてですが、編入した理由をしっかり自分の言葉で伝えられればいい評価をもらえるはずです。
採用面接などで、編入した理由については必ずと言っていいほど聞かれます。
それに対して学歴コンプレックスがあったからなどと答えては、面接官もあまりいい印象は持たないでしょう。
編入を決意したきっかけ、編入学後に何を頑張ったのか、卒業後は何がしたいのかということを一貫性をもって伝えることができれば、面接官に対して、しっかり目標をもって行動できる学生だという印象を与えることができます。
例え編入した理由が学歴コンプレックスであっても、そのまま伝えずエピソードを交えた説得力のある説明ができるようにしておきましょう。
編入学したという貴重な経験は就活においてとても大きな武器になります。
まとめ 編入して良かった
以上、僕が大学三年次編入学を決意した理由と編入後の生活などについて書いてきました。
正直、大学の三年次編入はかなりの覚悟が無いと最後までやり遂げるのが厳しいです。
遊べる時間は少なくなりますし、編入する前もした後もかなり勉強しないといけません。
それでも僕は編入学を経験して本当に良かったと今では思っています。
理由は大きく以下の二つです。
1 自分で決めて最後までやり遂げる経験ができた
先ほど書いたように、僕が編入学を決意した理由の一つに、大学生活中何か一つでも挑戦してみたかったというのがあります。
大学編入という決断は、それまで生きてきた中で最も大きな選択でした。
編入を決意する前の僕は、何をやるにも中途半端で、自分が納得のできる結果を残せたことがありませんでした。受験も部活も習い事なども。
そのせいで、最初に入った大学では自分の選択に後悔したのです。
そんな僕が大学編入するといった一大決心をし、最後までやり遂げたことはとても大きな自信になりました。
編入試験に受かるために大学の授業の後で夜遅くまで予備校に行ったり、編入後は一人暮らしの生活費を稼ぐために深夜のアルバイトをしたり、毎週夜行バスで東京まで行き来して面接受けて、何通ものお祈りメールをもらって。
途中であきらめるタイミングならいくらでもありました。
それでも自分で決めたことだからと最後までやり遂げ、内定ももらい、卒論も納得のいく出来に仕上げられたことは僕にとっては価値のあることだったのです。
2 将来の目標が見つかった。
編入学先で、将来は「若者のキャリア支援をする仕事がしたい」という目標ができました。
社会学のゼミに入り、若者の早期離職問題やそれを引き起こしている職場の課題など、主に若者の働き方について考える中で、安易な職業選択や離職によって生きづらさを抱える若者もいるのではないかと感じました。
僕自身、大学時代の経験を通してなんとなくで進路を選ぶことは必ず後悔につながることを身をもって体感しています。
編入学という選択肢を知らなければ、そのまま大学に通い続けずっと後悔し続けていたかもしれませんし、大学を中退してそれまでの学費や時間を全くの無駄にしてしまっていたかもしれません。
自分に合った選択肢を「知っているか」どうかで将来の生き方が全く違うのです。
僕は、働く上での生きづらさを抱える若者にいくつかの選択肢があることを伝えることで若者のキャリアを支援できるようになりたいと思うのです。
このような目標が見つかったことは、僕が大学編入をしたからこそです。
そのほかにも編入したことによって得られたものはいくつかありますが、自分に自信を持てたことや目標が見つかったことは、今後の僕にとっても大きな価値になります。
現在編入学を考えている方や、編入したいと思っているが不安に感じている方がこのブログを読んで少しでも参考にしていただければ幸いです。
今回は以上になります。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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